Project 消化器内科や外科などを支える親子二代かかりつけ医のロゴ・Web・看板などトータルリブランディング

Client クリニック杜の里 様 Webサイト
Role Planning,Direction,Art Direction,Design
Url https://c-morinosato.com/

Outline

1996年に開院したクリニック杜の里は、お父様の代から続く地域密着型のクリニックです。
かかりつけ医として患者さま一人ひとりとの出会いを大切にし、笑顔のある温かな医療を提供してきました。
2024年秋、世代交代を機に親子二世代による新体制へ移行。
この節目に、クリニックのこれからを見据えたブランドの再構築を行いました。
ニコットラボでは、Webサイトをはじめ、名刺・診察券・封筒・チラシ・看板まで一貫したリブランディングを実施。
世代が変わっても大切にしてきた想いはそのままに、クリニックに時折姿を見せるカワセミをモチーフに、温かくやさしい印象のブランドイメージを構築しました。

世代交代から始まる、信頼の再設計

リブランディングについて

世代交代は、単なるデザインの刷新ではありません。
クリニック杜の里の価値を、あらためて定義し直す機会でした。

  • 地元出身であること。
  • 地域に根ざして診療を続けてきたこと。
  • 医療センターで医長を務めた経験。
  • 消化器・外科・内視鏡の専門医としての確かな専門性。

これらの強みを整理し、ブランドの軸を
「専門医療を、もっと身近に。」 と再定義しました。

大学病院では長時間の待ち時間が発生する検査も、日常的な診察や検査であれば、地域のクリニックでスムーズに受けられる。必要に応じて医療センターと連携できる体制も整っている。

専門性を落とすことなく、心理的なハードルを下げる。
高度な知識と技術を、地域の日常へとひらいていく。

今回のリブランディングは、
専門性と身近さを両立するクリニックとしての立ち位置を、明確にするための再設計でした。

公開後、クライアントからは
「リブランディング前より来院が増えた」とのお声もいただいています。
体感としては1.5倍ほどになったとのことで、
専門性の高さと通いやすさが、より分かりやすく伝わるようになったことが一因ではないかと感じています。

 

安心感をかたちにするデザイン

トーンは「落ち着き」「誠実」「ナチュラル」を軸に設定しました。医療機関としての信頼感を大切にしながらも、過度に堅くなりすぎない表現を心がけています。

専門性については、情報設計の段階から丁寧に整理することで、強みが自然と伝わる構造にしました。視覚的に重厚感を出すのではなく、内容そのもので専門性を感じられる設計です。

デザイン面では、やわらかさを意識し、安心して相談できる空気感を表現しました。また、アクセス性や利便性はUI設計で強化し、迷わず目的の情報にたどり着ける構造にしています。

医療機関でありながら、「ここに来てよかった」と自然に感じてもらえる。そんな温度感を大切にしたデザインです。

親しみやすさと前向きさを表現。

視認性と温度感を両立したシンボル設計

提案資料では、木に留まるカワセミをモチーフにした案を展開しました。
木の幹を人の姿に見立て、根が包み込む構造によって「守る医療」を象徴しています。

最終的なロゴ設計では、以下の点を重視しました。

  • 外国人が多く住むエリア特性を踏まえ、英語表記「CLINIC MORINOSATO」を併記
  • 緑をベースに、オレンジのアクセントカラーを配置
  • 周囲に緑が多い立地環境の中でも埋もれない視認性を確保

オレンジは視認性だけでなく、温かさや前向きさ、回復へ向かうエネルギーを感じさせる色です。地域に寄り添いながら、患者さまを力強く支える姿勢を表現しています。

自然のモチーフの中に、専門性と安心感を共存させること。
「専門医療を、もっと身近に。」というブランドの考え方を、視覚的に体現したロゴです。

グラフィック制作物・各種ツール

診察券・封筒・名刺・薬袋をトータルで制作。

「誠実でやさしい専門医」というブランドイメージを、あらゆる接点で一貫して表現しました。

特に薬袋は、医療機関では単色印刷が一般的な中、あえてフルカラーを採用。
広告的な目的というよりも、

  • 患者様の体験をより良いものにしたい
  • ブランドの世界観を細部まで徹底したい

という考えのもと、日常の中で手に取るツールにも統一感を持たせました。

小さな印刷物に至るまでデザインの姿勢を貫くことで、クリニックの信頼感や安心感を静かに伝えるブランディングを実現しています。

建築と調和する、看板デザイン

風景の一部として佇むサイン計画

ログハウスのような温もりある建築に寄り添いながら、あえて“クリニックらしさ”に寄せすぎない表現を目指しました。
目立つためのサインではなく、風景の一部として自然に佇むこと。そこから設計をスタートしています。

看板制作は、地域で豊富な実績を持つ有限会社 看板工房イストと協働。設計意図を丁寧に共有しながら、素材・光・施工精度にまでこだわり、理想の佇まいを形にしました。

メインとなるタワー看板は、夜間は文字の背面からやわらかく光がにじむ立体発光仕様とし、主張しすぎない上品な存在感を演出しました。
細かな文字にはあえて光を入れず、情報を整理することで、遠くからでもすっと認識できる視認性を確保しています。

壁面看板は、タワー看板とのバランスを考え、あえてカラーを採用。
クリーム色のプレートと、上部からやさしく照らす専用ライトにより、ログハウス調の建物の質感を引き立てながら、夜にはあたたかな表情へと変化します。

建築と光と素材すべてが調和することで、クリニックの姿勢や空気感までも伝えるサイン計画としました。