Project 地域とともに歩む、北陸初の複合型医療施設のブランド&Webサイト

Client 誠美会 様
Role Planning,Direction,Design
Url https://www.nono-medtown.com/

Outline

2024年5月、石川県野々市市に北陸初の複合型医療施設「ののいちメディカルクリニック」が開院しました。運営する医療法人誠美会が目指すのは、どんな症状で来院しても専門性を持ったベテラン医師がしっかり対応できる、地域に根ざした総合クリニックです。

ニコットラボは、ホームページ、名刺・診察券・封筒、パンフレットまで一貫したブランディングを実施。「未来医療の扉を開けよう」というフィロソフィーのもと、温かく、スッキリとした印象のデザインで、地域に開かれたクリニックのイメージを構築しました。

「北陸最大」と「地域密着」、二つの顔をどう伝えるか

規模感と親しみやすさの両立

「北陸最大の医療クリニック」という規模は信頼感を与える一方、「敷居が高そう」という印象を与えるリスクもありました。しかし、クライアントが最も伝えたかったのは、所得が高くない人も含め、すべての患者さんをサポートする姿勢でした。

若い世代から、高齢者まで、多様な地域住民が「気軽に頼れる」存在でありながら、複数の専門医がいる「頼もしさ」も同時に伝える必要がありました。

 

「先進医療」ではなく「地域のハブ」としての役割

クリニックの強みは、高度な先進医療ではなく、以下の3点にありました。

1. どんな症状で来ても専門医が診察できる総合力
2. 患者さんを的確に振り分け、必要に応じて大病院に紹介するコンシェルジュ機能
3. 大病院での治療後も支えるケア体制と、365日24時間対応の在宅医療

これらを通じて、「病気にならないようにサポートする」「医療だけでなく、ソーシャルワーカーのように寄り添う」存在であることを、どのように分かりやすく伝えるかが課題でした。

 

視覚優先のコミュニケーション

クライアントからの明確な要望は、「施設や患者さんの写真を大きく見せて、トップページのテキストは少なく、まずは視覚に訴えたい」というものでした。高級感ではなく、温かさとスッキリした雰囲気。可愛らしすぎず、遊びを入れすぎない。この絶妙なバランスをデザインで表現する必要がありました。ののいちメディカルクリニックのブランディングは、フィロソフィーの立案から、各種ツールの制作まで、一貫したコンセプトで進行しました。

フィロソフィーからデザインまで、一貫したクリニックブランディング

ののいちメディカルクリニックのブランディングは、フィロソフィーの立案から、各種ツールの制作まで、一貫したコンセプトで進行しました。

1. フィロソフィー立案

ヒアリングを通じて、クリニックの本質を言語化しました。

フィロソフィー
 「未来医療の扉を開けよう」

  • 病気になってから治すのではなく、病気にならないようサポートする
  • 地域のすべての人に開かれた、敷居の低い医療
  • 従来の「病院」のイメージを超えた、新しい医療の形

About us メッセージ
「北陸最大の医療クリニックが、皆さんを温かく迎え入れます。最先端の設備と心からのケアで、私たちは一人ひとりの患者様に寄り添い、健康と幸せへの道を照らします。未来への一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか?」

 

2. デザインコンセプト策定

クライアントのフィードバックをもとに、デザインの方向性を明確化

採用した要素

  • 病院や患者さんの写真が切り替わる動的な構成
  • ベージュ、ライトブラウンなど明るく温かい色調
  • スッキリした雰囲気、テキストは最小限

避けた要素

  • 高級感を強調するデザイン
  • 可愛らしすぎる、遊びの多いデザイン
  • 先進医療をアピールする表現

グラフィック制作物・各種ツール

ホームページに加え、パンフレット、診察券、名刺、封筒などを制作しました。
すべてのツールでデザインを統一することで、地域に根ざしたクリニックとしての一貫したメッセージを発信しています。

施設の写真は明るく清潔感のあるものを、スタッフの写真は笑顔のカットを使用し、視覚的に「温かく迎え入れる」雰囲気を伝えました。

カラーはベージュやティファニーブルーを基調に、温かみと親しみやすさを表現するとともに、すっきりとした印象も両立させています。